2008 ITALIAN JOBのフィーチャー車両はアルファロメオ以外ということでしたので、まずはそちらからご紹介


 FIAT500




 最近は大柄になった子孫もできて
また見直される機運なのかなぁ、なんて・・・

 周囲にも何台か生息していますから馴染みはあるんですが、
今まで一緒に暮らしたことはないんですね。

 とても小さい体躯ながら、その存在感は抜群です。
見る人から憎まれることのないデザインも魅力ですが

 なにより乗っている人が幸せそうなんですね。
あやかりたい、と思ってるんですけどね。

 いや、いろいろ聞くんですよ。

アンタのところの山道ではちょっと非力に過ぎるぞ、とか

サビがすごいんだよ〜価格だってミニマムだから造りも、とか

ノンシンクロだし、決して頑丈な部品じゃないからね、とか

大人4人乗ってロケットスタート試みたらデフの歯車がなくなった、とか

・・・、とか

 オーナー諸氏はこういったことを実に幸せそうに語るわけです。

 ワタシが手に入れたら・・・
そうですねぇ〜ポップにもオーソドクスにでもいけますが

 比較的おとなしめの外観を保っておいて
機関に少し手を入れて・・・くらいがいいでしょうか

 少々の不便さを残しておきたい、そんな感じがします。






 FIAT850ベルリーナ ABARTHOT1000ベルリ−ナ


 偉大な500っていう大先輩がいるから
ちょっと損をしているかもしれません。

 改めて見ると、なかなかキュートではありませんか
しかもサイズ、パワーともに大先輩よりも実用的でしょう。
現代の基準ではとてもコンパクトだし使い勝手がよさそうです。

 そのフィアット850にサソリの毒を注入するとご覧の通り
 843ccから982ccにUPして54HPへ
最後にはオリジナルのツインカムを載せてしまった
OT1600というバケモノまで存在します。
OTは「オモロガート・ツーリズモ」ツーリングカーレース用ということでしょうか。

 しかし500や600の時と違って、この850になって
親方のフィアット様がレース活動をサポートしなくなったらしいんです。

 当時アバルトはフィアットのレース部門でしたが
フィアットはレースの成績に応じて賞金出してたんですね。
で、出れるだけのレースに出たんだそうです。
安価なこともあってプライベーターも多かったし。
600に至ってはほとんどの出場レースで勝っています。

  その600ベースでは850TCとか1000TC
  そんなのがあるからネーミングもややこし〜

 もっともほとんどライバルもなく
同型車ベースのチューナーやプライベートばかり
親方としては、もうええかげんにせぇ!ってところだったんでしょうか。

 そんなことでちょっとマイナーなんですかねぇ〜

 でもRRのレイアウトでサソリの毒入りですから
きっとエキサイティングで乗り手も選ぶんでしょうねぇ。



 FIAT124Spider


 ピニンファリーナ御大が自ら満足できたデザインは
ディーノ206、アルファロメオ・デュエット
そしてフィアット124スパイダーの3台を挙げています。

 オーソドクスなオープンカーのデザインは、と言われれば
MGBとこの124スパイダーだと思いますね。

 なるほど御大をしてもスタンダードたりうるデザイン
っていうのは誇りなのですね〜。
おまけに最後はピニンファリーナ・スパイダー・ヨーロッパ
と、名乗って自分の所で作っていましたもの。

 
 デザインだけではなく、FRレイアウトにDOHCエンジン
そのころの文法どおりに仕上がっています。
そういうオーソドクスなところも魅力ですね。
長く人気があって排気量をUPしながら長生きのクルマでした。 

 だいたいイタリアでデキの良い小型のスポーツカーは
「プアマンズフェラーリ」と呼ばれることになっています。

 このクルマも例に漏れません。
後にフィアットがそのフェラーリを買収したんですけどね。

 今回揃ったのは2000ccのモデル3台に1800ccが1台でした。
イエローの個体だけがボンネットのバルジが小さかったので?
と、思ったら1800用のボンネットなのだそうです。

 画像2番目が1800ccのモデルですね。
外観上ではボンネット、ドアノブ、テールランプなどが識別の目安だそうです。 
 

 しかしどうも揃った各車を見ますと・・・
端正なデザインが一つの売りのクルマ、のはずですけど
どうも過激派が多いような気がしますねぇ。
なんでですかねぇ?(笑)



Lancia Fulvia coupe Rallye 1.3SSport




この2台は兄弟なんですね。
スポルトのほうはザガート製になります。
もうひとつベルリーナ(セダン)もあるんですけどね。
ズラッと並べても同じDNAとは思えないですね。

 しかしながら機関はほとんど共通でして(当たり前ですが)
ランチア伝統の狭角V4搭載のFFなんですね。
そ、FFなんですよ。

 クーペのほうはその小型で視界の良いデザインと
DOHC並に巧みに設計されたエンジン、軽量なボディ
それにFFの優位なトラクションを生かしてラリーで活躍しました。
(HFがWRCのホモロゲモデルですね)
72年にはコンストラクターズタイトルを取ってます。

 スポルトは変わって男性的っていうのかな
ベースの華奢な感じよりも重厚な雰囲気です。
ファストバックっていうのかな。電動で少し浮き上がるらしいです。
(アルファのJrZみたいなものでしょうかね)
ある種の品は失っていませんね。

 今回は見逃しましたが、スポルトのボンネットは
たしか横ヒンジだったと思いました。横に開くんですね。

  ・・・って思っていたらシリーズ1だけだったんですね
    この個体はシリーズ2で前ヒンジなのだそうです。

 パっと見たところ、コケ脅しで売るタイプではなく
外連味のないデザインなんですけど
そこには独創的で先進的なメカニズムが詰め込まれていて
性能が最先端、っていうのがランチアのあり方ですね。
 
 ただし、この凝った設計が災いしたのでしょうか
名声はともかく、ランチアは経営的には厳しくなりフィアットに吸収されて、
次のモデルはフィアットベースの“ベータ”ということになりました。

 ですからフルヴィアはランチアの理念が色濃く反映された
最後のモデルになるのかもしれませんね。



 FERRARI308GTB


 まずは生い立ちをみていきましょう。
当時フェラーリのボトムレンジ、いわゆる普及版ですね、
を担っていたのはディーノ308GT4でした。
 もっともフェラーリが普及版という意味を
 正しく理解していたかは甚だ疑問ですけどね。

 GT4はすぐれたハンドリングなどは玄人筋には好評だったものの
いかんせんピニンファリーナのデザインではない、ということで
スタイリングが好評ではなかったんですね。

 そこで308GTBのデビューとなります。
基本のメカニズムなどはGT4と変わらないので
性能も含めた差別化のためにファイバーボディにドライサンプの採用
ということで1975年に登場しました。

 これでフェラーリの名前に恥ずかしくない、ということで
「フェラーリ」308GTBなんですね。
GT4は当初はディーノ308GT4でしたからね。
(この期にフェラーリ308GT4に改名されてます)

 しかしこのバージョンは次世代に移行してしまいます。1977年ですね。

 ここでスチールボディ、ウェットサンプになってしまいます。
なぜだかお分かりでしょうか?
そうですね、いつの世でもノーテンキなアメリカ人が
オープンが欲しいよ〜、そのようにほざいたものですから
販売の中心の北米の要望を無視できず、
タルガトップのGTSを追加するにあたって
ボディの強度確保のためにスチール化に踏み切ったんですね。

 もっとも要望どおりっていうことで
 このシリーズは常にGTSのほうがよく売れたんですけどね。

 その後排ガス規制の影響でインジェクションの採用(1981)
さらに4バルブ化してクワトロヴァルボーレ
その後排気量をUPして328へ

 ざっとこのような歴史を辿っております。


 さてこの個体は1976年となっておりますから
ファイバーボディ、ドライサンプユニット
ダウンドラフトのウェーバー40DCNFを4基搭載255ps
と、いう理想的なモデルなんですね。

 DCNFのFはフェラーリのF、
「専用」ってことですよ、なんてありがたいんでしょ。

 1万台以上を売ったこのシリーズ中の712台の1台、白眉ですね。

 あぁもう後光が射してきます。
ネオクラシックといってもいいボディラインも隙がありません。
フェラーリとピニンファリーナのゴールデンコンビですからね。

で、乗り味ですね。乗った感じはですね・・・


 乗ったことなかったですね、はい。



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