ミッドシップ

運動性のメリットの多いミッドシップ。
1960年代よりレーシングカーとしては常識的なレイアウトではありますが
実用面ではデメリットも多く、ロードカーとしては未だに少数派と言えるようです。
スポーツカーとしての純粋性は高いと言えるかもしれませんね。



1983年 フィアット・X1-9



  



1981年 ランチア・βモンテカルロ


 ランチア・β(ベータ)・モンテカルロのデビューは1975、
おりしもランチアのスター選手ストラトスのモンテカルロ・ラリーでの勝利
これを記念してネーミングされたということですね。

 開発はX1-9の後継者としてなのですが
スポーツイメージが強かったランチアブランドで売ることになったようです。

 ただ気の毒なことにオイルショックの影響を受けたこともあって
肝心の販売の方がうまくいかず、北米での販売展開も中位半端なものに

 登録商標の関係で北米ではスコーピオンと名付けられたモンテカルロ
もとの欧州型モンテカルロでも横置きミッドシップのシャシバランスは難しく
比較的穏やかなサスペンション設定、120馬力とやや控えめなチューンだったところ
これが当時の排ガス対策の北米仕様は重い5マイルバンパー、イマイチな丸目2灯を装着
そのうえで81馬力とガッカリな結果になってしまったことも大いに関係したでしょう。

 いくら“わかっている”ランチアが
スポーツカーじゃなくてスペシャリティな上質のクーペなんですから!
と、いったところでこれではいかんともしがたく販売は低迷

 1978年に一時生産は中止
1980年にメカにもエクステリアにも一部手直しを受けてシリーズ2が
“β”を取って「ランチア・モンテカルロ」として再デビュー
日本への正規輸入もこのモデルからのようですね
(518万円エアコンはOPとかなり高価、正規で21台の販売)

 さてイタジョブに登場のこのモンテカルロは1981年ですからシリーズ2ですね。
御覧の通り、内外にモディファイを受けて武闘派となってます。
見てくれだけではなく調子もよさそうでした。

 残念ながらサビなどに苦しめられて程度の良い個体はかなり少なし
と、いうことですから生産台数を考慮すれば、さらに希少だろうと思います。

 オーナーによりますと2010年には“燃えた”(!)と、いうことですから
希少度と手のかかり具合は相当以上のものではなかろうか・・・と

  

1974年 1975年 フェラーリ・ディーノ308GT4



 イタジョブにやってきた2台の308GT4
1974年(白)と1975年(青)ですから共にシリーズ1でしょうか。

 1973年のデビューで当時は246と併売されていましたから
246の後継者というより2+2の採用で実用性の高い“フェラーリ”
と、いうことではなかったかと思います。

 だから、というわけなのかはわかりませんが
華美なピニンファリーナではなくてベルトーネによるデザインですね。
ミッドシップの4座を246より210mmだけ長いホイールベースに収めてます。

 フェラーリのイメージからはやや地味な印象のデザインは
いささか評判がよくなかったようですが、
乗ってみるとモノコックが全盛になりつつあった時代に
伝統のシャシー、ボディの別体構造、エンジンも246より500ccの強化で
性能・実用性ともに246より高い、ということだったようで。

 しかしながら売れ行きとなると芳しいものではなかったようで
75年からは主力の北米市場ではフェラーリのエンブレム等を採用して
フェラーリブランドで販売の後押しをすることになったということです。
シリーズ2からは最初から“フェラーリ308GT4”となりました。

 このデザインが正当に評価されるようになったのは
後継車のモンディアル(ピニンファリーナ)が発表されてから
と、いうことになったのはちょっと気の毒ではあります。

 リアシ−ト、トランクが前後にエンジンを挟んだ格好でレイアウトされています。
以前、乗っていた人に聞いたことがありますが
リアシート、トランク共に「熱い」と(笑)
リアシートの背中がだんだん熱くなってくる、トランクはチョコレートなら溶ける
と、いったレベルだったそうです。
(フロントのトランクはスペアタイアが入ります)

 この2台は乗られているというより、よく使われている、
そんな稼働率が高そうな印象を持ちました。
それはもともと開発に当たってフェラーリが目的としたものではなかったのかなぁ。

 これから長く乗って、いや、使ってほしいですね。



1984年 フェラーリ・308GTBクワトロバルボーレ




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